十津川村の中心から車で30分ほど。
標高1000メートルを超える玉置山の頂上には、玉置神社があります。
第10代崇神天皇の時代に創建されたという伝説をもつこの神社。
深い霧におおわれて霊験あらたかな雰囲気を漂わせていました。
崇神天皇時代というのは紀元1世紀ころと思われますから、
玉置神社ができた年代として怪しいところもあります。
けれど、とにかく古い神社であることは間違いなさそう。
ここは、熊野三山の奥の院と称されて、修験道の行場だったところ。
険しい山を尾根づたいに越える大峯奥駆道の途中にあります。
道なき道を駆けてきた修験者は、霧に包まれたこの社を見上げて、
信心も新たな心持だったでしょう。
ここまで車で登ってきた僕でさえ、少しお賽銭を奮発しても差し支えないように思いました(苦笑)。

神社本殿の裏手には、樹齢3000年といわれる神代杉がそびえています。
霧のため写真がぼやけてますが、これも見る者を圧する風格がありました。
古人が、この巨木には神が宿ると信じたのも無理はありません。
こういうところへ来ると、現代文明のあさましさを感じてしまいますね。
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