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これまでの十年、これからの十年

10日前に、三十歳になりました。二十代のうちは、三十代を迎えることなど想像がつかないものですが、“その時”は、本人も知らぬ間に、何ともあっけなく訪れるものです。この間まで学生だったのに、と嘆いてみても、時間は元には戻りません。
 「三十路」という言葉は、あまり良い意味で使われることはないでしょう。より若い者が三十歳を過ぎた者を揶揄するとき。また、もはや若くない(?)年齢に達した自身を自嘲して云うとき。少なくとも、青年から壮年に移る一つの節目であることに変わりはありません。
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イカの話

夕方、東京霞ヶ関の、さる中央官僚を訪ねました。仕事柄、霞ヶ関の官僚と接することは多いのですが、彼は、僕の個人的な知己の中でも、特別に地位の高い人です。世に云う○○省高官というやつです。
 僕のような若僧が、どうしてそんな御仁と付き合いがあるのか。それは、僕が特別に仕事ができるから、では、断じてありません(苦笑)。勿論、賄賂を使ったわけでもありません。
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旅と日常のすきま

旅に出かける前、日常と旅との間にはすきまがある、と書きました。それと同じように、旅から帰った後には、旅と日常との間にも、すきまが存在します。2日くらいかけて日常と旅のすきまを抜け出して、気持ちよく旅を続けて十数日間。たった十数日間の後に帰った日常に、旅人はすでに大きな懸隔を感じます。
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鉄道の旅

インドの旅、といえば、すぐに思いつくのは鉄道です。インドは世界第2位の鉄道大国、営業線路網は総計6万3000キロ、駅の数は7100、1日の乗降客数は1300万人に上ります。昔植民地支配したイギリスが、インドにおける鉄道の基礎を築きました。
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南インド最大の聖地

バスで6時間、マドゥライにやって来ました。ここは。カーニャクマリから230キロ北にある、南インド最大の聖地です。北のバラナシは、ガンガーの沐浴で日本でも知られていますが、南インドにおいて同様の地位にあるのが、ここマドゥライです。
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最南端の町から

インドに着きました。一昨日まで当り前に働いていたのに、飛行機に15時間くらい乗ったら、あっという間に別世界。日本を遠く離れた場所なのに、遥々やって来たという気がしません。何だか騙されているような感じが、しないでもありません。
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日常と旅のすきま

サラリーマンの宿命で、社会人になってから、僕は夏休みの限られた時間を利用して旅を続けています。旅ができるだけだけ恵まれている、とは思いますが、旅仲間と話した時などは、昔の自由を懐かしんで気儘が口をついて出てしまいます。学生の頃はと言えば、論文等で多少の制約はあったものの、比較的自由に計画を立てて、しっかり準備をして出かけたものです。
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自慢話

名コラムニスト山本夏彦は、その昔、「PR」という言葉を「自慢話」または「自画自賛」と訳したものです。言うまでもなく、「PR」は「パブリック・リレーションズ」の略、すなわち「宣伝活動」「広報活動」と、辞書には出ていますが、夏彦翁の訳は、実に云い得て妙、というほかありません。
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その9 人知を超えた力

四月下旬、東京に田中一村展がやってきた。「奄美群島日本復帰五〇周年記念」の一環として、東京の大丸デパートで開かれた展示会に、筆者も足を運んだ。代表作「アダンの木」や「クワズイモとソテツ」の前にたたず佇んで、初めて目前にした一村の作品群に声を失った。作品から醸し出される一村の気迫が、時空を超えて観る者に迫ってくる。潮風を受けたクワズイモの葉が生きたように揺らめき、雲間から洩れる微かな陽光を受けたアダンの針葉は、意志を持っているようだ。「一村は神を描いた」という者もあるが、確かに、彼は奄美の生命力溢れる自然の中に、人間の力の及ばないあるもの、すなわち「Something Graet」でも見ていたのかもしれない。
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その8 森の奥にあったもの(後)

環境省によると、全国の不法投棄または違法な保管状態にある使用済自動車は一六万九千台。うち離島分は二万一千台に上る。しかし、これは表向きの数だ。現行の「廃棄物処理法」では、所有者が「有価物」だと主張した場合、それは「廃棄物」の扱いとはならない。従って、外見上いかにゴミと判定されるような代物(しろもの)でも、「廃棄物処理法」上の「廃棄物」とは限ら
ない。
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