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7.オリエントの真珠

 闇の原一面に広がった町の明かりが、まるで宝石を散りばめたようにきらめいている。アラビアの乾いた空気が、僕のいるカシオン山の上に吹き上げてくる。あまり凹凸のないダマスカスの町が放った五彩の光は、そぞろに「オリエントの真珠」の名を思わせるに十分だった。
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市場を歩く

 中東地域の旅に限らず、訪れた町で最初に行くのが市場です。市場にはその町の人々の生活がそのまま表われていてどこも面白い。タイのバンコクやベトナムのメコンデルタにある水上マーケットなんかは、日本人にもおなじみですよね。パックツアーの日程にも、このあたりは必ず入っているものと思われます。(たぶん)
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6.アレッポ城の夕暮れ

 アラビアの町が、最もミステリックで最もロマンチックな表情を見せるのは、夕暮れ時をおいて外にない。昼間には強い陽射しを受けた砂色のデコボコに過ぎない光景が、オレンジ色の日を受けて妖艶に輝き出す様子は、日本では到底見られない絵だ。アレッポ城の屋上からこの光景を眺めながら、僕はつくづく旅人たる幸福を感じたわけだが、これも大陸の果てまでやって来たものだけが味わえる幸福である。
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バスと鉄道と

 パック旅行でない1人旅では、現地の公共交通機関を使っています。パルミラから乗って、パンクして途中で放り出されたのも現地の人が利用する路線バス。車社会が不十分な国では、どこもバスや鉄道などの路線が網の目のように発達して、日本人には信じられないくらい安い値で移動することができる。バスや鉄道の旅は貧乏旅行の醍醐味のひとつです。
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5.アラビアの古代都市

 貧乏旅行にトラブルはつきものとはいえ、道半ばにしてバスのタイヤがパンクして、乗客もろとも退去を命じだれたのは、僕もはじめての経験だった。通りかかったセルビス(乗合タクシー)にヒッチハイク同然で飛び乗ったのは上首尾だったが、言葉の通じない運転手に行き先を教えるのに苦心惨憺。バスターミナルに無事到着した時には、自らの幸運を思わずにはいられなかった。
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4.幻の隊商都市

 中東有数の観光名所として、世界中にその名を知られているのが、パルミラ遺跡である。ダマスカスからバスに乗って3時間、茫漠たる砂礫の原に忽然とその姿を現す遺跡群は、壮観というほかはない。7年前に、時の村山首相がこの遺跡を訪れて、修復事業に対して日本政府も協力を惜しまないことを約束したらしい。
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ダマスカスの魅力

 まだ始まったばかりの『アラビア紀行』ですが、ここでちょっとダマスカスについて一言。日本人には耳慣れぬ都市ですが、イラクの首都バグダット、聖地エルサレム、ペルシアの都イスファハンなどと並んで、歴史の香りに満ちたほ魅力的な町です。「ダマスカス」という響きが、旅愁を誘いますよね。都市そのものが世界遺産になっています。
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3.ウマイヤド・モスク

 メッカ、メディナ、エルサレムに次ぐイスラム第4の聖地として、全世界12億人に上るムスリムの尊敬を集めるのが、ダマスカスのジャーミー、ウマイヤド・モスクである。今も堂々たる聖地として常不断、世界中から巡礼者が絶えることなく訪れる。
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2.ダマスカス入城

 僕のガイドブックには、最初に「アラブの魅力、それは時間の流れが非常に穏やかなことではないだろうか」云々という文句がある。成田を出て20時間、ついに憧れのアラブに到着して、僕は劈頭(へきとう)一番にこのアラブの魅力にブツかった。
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アラビア紀行を連載します

 突然『アラビア紀行』が始まったので、さる読者から「HARUさんアラビアにお出かけ?」と質問を受けました。いえいえ日本にいます(笑)。ライブドアのメール問題で揺れる永田町で働いてます。
 このブログは「旅のすきま」と銘打って「旅」をキーワードにしているので、過去に旅先で書いてきた紀行文を、気が向いた時に連載していくつもりです。
 で、今回は2002年夏のシリア・ヨルダンの旅で書いたもの。今はムハンマドの風刺画問題で混乱していますが、アラブの素晴らしさが少しでも伝わればと思います。
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