死ぬの大好き
2008.10.15 Wednesday
夏彦翁は、昭和54年から死の直前まで、週刊新潮に「夏彦の写真コラム」を連載。『死ぬの大好き』は、そのうち平成8年2月15日号から同10年4月2日号までのコラム99回分に、「不思議にいのちながらえて」を加えたものです。
「この世は生きるに値しないところ」
「飯を食うのも死ぬまでのヒマつぶし」
夏彦翁のそんな言葉を、馬鹿正直に読むなかれ。『死ぬの大好き』で、翁の寸鉄人を刺す箴言に触れてみてください。
「この世は生きるに値しないところ」
「飯を食うのも死ぬまでのヒマつぶし」
夏彦翁のそんな言葉を、馬鹿正直に読むなかれ。『死ぬの大好き』で、翁の寸鉄人を刺す箴言に触れてみてください。
Comments
山本夏彦は最高です。もう、こういう人は居なくなっちゃいました。洒脱な物言い。文章もほんとにうまい。これほどではなくても、昔は町内に一人くらい、小言幸兵衛がいたものです。
夏彦のコラムは、病みつきになってやめられません。希代の名文家にして、モノを見る目をちゃんと示してくれる人。確かに、こういう人には、なかなか出会えません。
これからも時々、夏彦ネタを書いていきます。また遊びに来てくださいね。
HARUさんのようにお若い方でも、彼の意図するところが分かるなんて!日本もまだ捨てたもんじゃない、と思います。
御存じと思いますが、「塀の中の懲りない面々」を書いた安部譲二を発掘したのは山本氏です。弟子の方は、最初の2作まで輝いていましたが、その後あまり特筆すべき作品がないように見受けられます。
最後まで高品質の随筆を書き続けた山本氏は、すごいと思います。安部氏どころか、我々戦後世代は、激動の、大正・昭和・平成を生きた人の矜持に、及ぶべくもありません。
では、またね。
夏彦翁の生年は、確か大正4年ですよね。翁の言葉に「電光のように」反応してしまうのは、自分が大正生まれの祖父母に育てられたからかもしれません。おかげで、妻には「戦前生まれなんじゃないか?」と疑われておりますが(笑)。
あれだけ質の高いコラムを書き続けたのは、仰るとおりすごいですよね。「人の絶頂は長くて5年」と言って「寄せては返す波の音」を繰り返し説いた翁の見識には感服します。
夏彦ネタ、また書きますので時々遊びに来てくださいね。