神戸・横浜散歩、芸備の道 街道をゆく２１
2008.02.16 Saturday
司馬遼太郎の『街道をゆく』シリーズ（朝日文庫）は全部で４３冊。地方に出張に行くと、必ず読むようになりました。むかし歴史学を志していたので、どうしてもそっちの方からはいってしまう。で、今回の出張地、芸備地方を書いた２１巻「神戸・横浜・芸備の道」を手に取りました。
２１巻の「芸備の道」の本文中もっとも興味を引かれたのが「三次」の地名の由来。これで「みよし」と読むのだけれど、『出雲国風土記』（７３３年成立）に登場する、古代以来の地名だそうです。
司馬が紹介しているのは以下の２つの説。
�／綢次瓮潺好�
��御（美）次＝ミスキ
�，蓮�朝鮮半島からこの地域に渡来した人々が、水の豊かな村という意味で「水村＝ミスキ」と読んだというもの。８世紀後半に有名な海戦があった「白村江」を「はくすきのえ」とよむことは、高校の日本史教科書でも習います。古代朝鮮語で「村」は「スキ」だったことに注目した説。
そして�△蓮�宮中で新穀の初穂を神に供える儀式をやるとき、その初穂を献じさせる場所を「次＝スキ」といったことに由来するという説。ある時、三次の地がその「スキ」に選ばれて、それを名誉に思った人々が、「次」に美称をつけ、自分たちの土地を「御（美）次」と呼ぶようになった−。これもありそうな話です。
� ↓△箸癲◆峪絢 瓮潺好�」だった地名が、いつの頃からか「好」などの字が当てられるようになって「ミヨシ」と呼ばれ、江戸時代にこの地域を支配した浅野藩が、古代以来の「三次」という表記に統一。訓み方はそのままに「ミヨシ」となって今に至る−ということになります。
何だかややこしい話ですが、地名の由来、面白いでしょ？今となっては、どちらの説も１００％論証は不可能です。ただ、そこにロマンを感じられればいい。そうすれば、歴史が面白くなります。
司馬が紹介しているのは以下の２つの説。
�／綢次瓮潺好�
��御（美）次＝ミスキ
�，蓮�朝鮮半島からこの地域に渡来した人々が、水の豊かな村という意味で「水村＝ミスキ」と読んだというもの。８世紀後半に有名な海戦があった「白村江」を「はくすきのえ」とよむことは、高校の日本史教科書でも習います。古代朝鮮語で「村」は「スキ」だったことに注目した説。
そして�△蓮�宮中で新穀の初穂を神に供える儀式をやるとき、その初穂を献じさせる場所を「次＝スキ」といったことに由来するという説。ある時、三次の地がその「スキ」に選ばれて、それを名誉に思った人々が、「次」に美称をつけ、自分たちの土地を「御（美）次」と呼ぶようになった−。これもありそうな話です。
� ↓△箸癲◆峪絢 瓮潺好�」だった地名が、いつの頃からか「好」などの字が当てられるようになって「ミヨシ」と呼ばれ、江戸時代にこの地域を支配した浅野藩が、古代以来の「三次」という表記に統一。訓み方はそのままに「ミヨシ」となって今に至る−ということになります。
何だかややこしい話ですが、地名の由来、面白いでしょ？今となっては、どちらの説も１００％論証は不可能です。ただ、そこにロマンを感じられればいい。そうすれば、歴史が面白くなります。
Comments
実はワタクシ、大学日本史専攻なんですわ。しかも司馬史観大好き。
鎌倉に住んでいることもあって、「街道をゆく 三浦半島記」は愛読書のひとつですよ。
もちろん、行く先々のも。モンゴルとかは必ずかの地にゆく時はもってきますから！
コメントありがとうございます。
大学は日本史専攻というと、すごく近いところにいたんですね（笑）。
ちなみに、僕は古代史のＹゼミ。
歴史の窓からその土地を見ると、たんに風景や会話を楽しむだけでない、もっと深い理解が可能になりますよね。