漁港の活気は何処の国も共通だが、ここはまた格別だった。
殺気立つ目でこちらを睨みつけて「近寄るんじゃないよ!」と叫ぶおばちゃん。
インドの人々の眼力には、思わず後ずさりしてりまう。
インドの旅では、彼らの眼力に耐える精神力が必要だ。
さて、ここはインド亜大陸南端の町カーニャクマリ。アラビア海、インド洋、ベンガル湾が出会うこの小さな小さな町にも、港がある。彼らの漁は、そこからボートのような船を繰り出して、網で獲ってくるという原始的なもの。
しかし、水揚げされる獲物は小さくとも、それを売り買いする(奪い合う笑)人々のまなざしは真剣だ。気楽な旅行者がのこのこ入り込むと、突き飛ばされそうな雰囲気。そこに、インドの持つエネルギーを感じたりする。
それにしても、こんな小舟で、3つの海が繰り出す荒波によく立ち向かえるな、と思う。人間の勇気の偉大さに、今さらながら脱帽だ。
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